武蔵野大学で特別授業「UD落語から考えるユニバーサルデザインとは 〜教育にどのように生かせるのか 〜」を実施しました

2026年7月9日、武蔵野大学教育学部「教育学発展ゼミ」(担当:上岡学教授)において、一般社団法人落語ユニバーサルデザイン化推進協会(RUDA)による特別授業「UD落語から考えるユニバーサルデザインとは 〜教育にどのように生かせるのか 〜」を実施しました。
本授業は、落語を教材として日本の伝統文化への理解を深めるとともに、ユニバーサルデザイン(UD)の考え方を体験的に学び、教育実践への応用を考察することを目的として行われました。

武蔵野大学 特別授業 教室の様子
武蔵野大学 特別授業

授業は、落語の基礎講義から始まり、一人で複数の人物や情景を表現する落語の構造や、言葉と身体表現によって世界を立ち上げる技法について解説しました。
続く「所作体験」では、「蕎麦をすする」「刀を見せる」「手紙を書く」といった落語特有の所作を学生自身に体験していただきました。

落語の所作体験
落語の所作体験


突然の指名にもかかわらず、多くの学生がアドリブを交えながら堂々と演じ、教室は笑いと拍手に包まれました。
身体を使って表現することで、コミュニケーションや表現教育の本質を実感する時間となりました。

落語の所作体験
落語の所作体験

落語実演では、「まんじゅうこわい」「時そば」「桃太郎」の三席から学生の挙手によって演目を選んでもらい、最も支持を集めた「桃太郎」を口演しました。自ら選んだ演目ということもあり、学生たちは終始高い集中力を保ちながら落語の世界を楽しんでいました。

ユニバーサルデザイン落語の講義では、視覚・聴覚に障害のある方々にも落語を届けるための取り組みを紹介しました。盲学校でのボランティア活動を通して得た気づきや、RUDA第1弾『まんじゅうこわい』絵本プロジェクトが誕生するまでの経緯を紹介し、「誰かのための特別な工夫」が、多くの人にとって分かりやすく豊かな体験につながるというユニバーサルデザインの考え方について共有しました。

後半のグループワークでは、「落語のUD化でさらにできる工夫」「落語やそのUD化を学校教育にどう活かすか」をテーマに議論を行いました。学生からは、「多様な子どもたちが安心して参加できる授業設計」「一人ひとりの個性に寄り添う教育実践」など、将来教員を目指す立場ならではの具体的な意見が数多く発表されました。落語を単なる伝統芸能としてではなく、教育方法論やインクルーシブ教育の教材として捉える視点が育まれたことが印象的でした。

グループワーク
グループワーク

授業の総括では、上岡学教授より、身体感覚を伴う学びの重要性や、今回の内容が教育現場に応用できる多様な可能性について講評をいただきました。
また、学生スタッフには高座の設営をご協力いただき、森友亮先生には講義資料の投影や授業運営をサポートしていただくなど、多くの方々のご協力により円滑な授業を実施することができました。

上岡教授より総括
上岡教授より総括

RUDAが目指しているのは、「より細やかに、多様な個性に寄り添う設計と思考」を、落語を通して社会に広げることです。今回の授業でも、学生一人ひとりが真摯に学び、自分自身の教育観と結び付けながら考察していた姿が強く印象に残りました。

落語は、コミュニケーション能力、表現力、共感力を育む教材であると同時に、「笑い」という親しみやすい入口から、多様性やユニバーサルデザインについて考えることのできる教育資源でもあります。

RUDAでは、今後も大学や教員養成課程をはじめ、さまざまな教育現場でユニバーサルデザイン落語の実践を広げ、誰もが学びやすく、参加しやすい教育の実現に貢献してまいります。

集合写真

春風亭昇吉拝

武蔵野大学 上岡教授よりUD落語絵本第2弾への応援メッセージをいただきました

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