【活動報告】熊本県で視覚・聴覚障害のある子どもたちにUD落語の公演を実施
2025年4月28日、熊本県立熊本聾学校と熊本県立盲学校にて、ユニバーサルデザイン落語(UD落語)の出前公演を行いました。
出演は、当協会代表理事の春風亭昇吉と熊本県山鹿市出身の三遊亭ふう丈。地元にゆかりのある演者が関わることで、子どもたちとの距離も近く、温かな雰囲気の中での実施となりました。
今回は両校が隣接しているという地の利を活かし、聾学校・盲学校の順に同じ会場をそのまま使っての連続公演という、これまでにない形での挑戦でした。
●詳細な報告と考察は、こちらからお読みいただけます。
【熊本聾学校でのプログラム】
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三遊亭ふう丈「初天神」
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春風亭昇吉「まんじゅうこわい」
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音声認識アプリ「UDトーク」による字幕表示
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教員による手話通訳
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擬音や動作の視覚的な強調
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そばをすする、刀を抜くなどの所作体験コーナー
【熊本盲学校でのプログラム】
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三遊亭ふう丈「転失気」
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春風亭昇吉「ちりとてちん」
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効果音や寄席音楽を活かした音響演出
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情景や動作を言葉で丁寧に表現
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出囃子や太鼓の音を体験する音楽紹介コーナー
今回の実践を通じて、障害特性に応じた演出や情報保障を工夫することで、落語が誰にとっても身近で楽しめる表現になりうることを実感しました。
また、身体を動かしながら体験する演出が、理解や共感を深めるうえで大きな効果を持つことも確認できました。
今後も、すべての子どもたちが芸術にアクセスできる環境づくりを目指し、UD落語の可能性を広げてまいります。