新宿区立戸山図書館で「みんなにやさしいらくごかい〜障害がある方もそうでない方もこのゆびとまれ〜」
3月15日(土)、新宿区立戸山図書館内 戸山生涯学習館にて「みんなにやさしい らくごかい 〜障害がある方もそうでない方もこのゆびとまれ〜」を開催しました。
この落語会は当団体の賛助会員である株式会社図書館流通センターの主催で開催されました。
障害のある方や高齢の方も一緒に楽しめるユニバーサルデザインの落語会として、字幕表示システム「UDトーク」を活用しながら実施。
会場には小さなお子様を含め約70名の方が集まり、笑い声に包まれる温かい時間となりました。
■ UDトークによる字幕表示
今回の落語会では、音声をリアルタイムで文字に変換する「UDトーク」を使用しました。これにより、耳で聞くだけでなく、文字でも落語を楽しんでいただくことができます。
ただ、落語には特有の言い回しがあるため、正しい字幕が出るように、事前に図書館スタッフの皆さまがUDトークに台本を学習させるなど工夫を凝らして実施しました。それでも字幕が実際の言葉と少し異なることもありましたが、すべての人が一緒に落語を楽しむための第一歩として、UDトークを活用しました。
■オープニング
図書館流通センターの谷一社長によるご挨拶でスタート。実は谷一社長と春風亭昇吉は岡山県出身というつながりがあります。

谷一社長によるご挨拶
■春風亭昇吉より趣旨説明
UD落語や絵本、3D模型、UDトークによる落語について説明を行い、参加者の皆さんも「どんな落語会になるのかな?」と興味津々の様子でした。

春風亭昇吉より趣旨説明
■落語「まんじゅうこわい」
当団体ではおなじみの「まんじゅうこわい」。字幕と一緒に楽しむことで、普段とはまた違った味わいがありました。
小さなお子様からご高齢の方まで、話に聞き入って楽しんでいただけました。

落語「まんじゅうこわい」
■太鼓と出囃子と落語の所作解説
寄席での太鼓の役割や出囃子の違いを解説。太鼓は生演奏で臨場感を味わっていただきました。
その後、落語の所作解説として、手拭いや扇子を使って、手紙を読む、蕎麦をすする、刀を抜く…などなど、落語ならではの動きを解説しました。字幕を見ながら、所作を真似してみるなど、新たな発見をされた方も多かったようです。

太鼓と出囃子と落語の所作解説
■落語「桃太郎」「金明竹」
最後は二席続けての落語。「金明竹」の早口の部分は、UDトークもはちゃめちゃに。それもまたおもしろく、会場が盛り上がりました。

落語「桃太郎」「金明竹」
■閉会
戸山図書館の矢部館長より閉会のご挨拶。戸山図書館では普段からユニバーサルなイベントに取り組まれています。

矢部館長より閉会のご挨拶
絵本や3D模型の展示にも多くの方が足を止めていました。3D模型を触っていた視覚障害者の方からは「3Dで再現されていると、落語に出てきた時に頭の中で想像しやすい」との声が。

UD落語絵本「まんじゅうこわい」と3D模型の展示
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!
これからも、誰もが楽しめる落語会を目指して取り組んでまいります。

図書館スタッフの皆さまと